夏の終わりのお勧め漫画特集〜♪

 夏休みも終わりですね。狐の嫁入りの雨が、ぱらぱら、ぱらぱらと落ちてくる中、投票へ行ってきました。さあ、新しい風は吹くのでしょうか。
 まあ、どんな風が吹いても私は私で行きましょう。
 今回はBLひと言感想文〜漫画特集です。ここ半年くらいに読んだものを中心にご紹介しますので、新刊本ではありませんが選りすぐりの作品ばかりです。

 まず最初は、以前から紹介するすると、歌にうたっていた漫画です。

ニューヨーク・ニューヨーク (1) (白泉社文庫)

羅川 真里茂 / 白泉社

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 最近の本ではありません。BL歴の浅い私が知らなかっただけです。BLの括りを外しても本当に素晴らしい内容なので、是非読んでもらいたいと思います。
 素晴らしいと言っても、ニューヨークという危険な街が舞台で、しかも主人公の職業が警官ですから、毎回毎回、胸が痛くなるような事件の連続で…。私は最後の連続事件が怖くて哀しくて、暫く読めませんでした。
 私は80年代にゲイ映画をたくさん観ました。以前紹介した映画『アンゲロス』もそうですが、ゲイの恋人たちに待っているのは、どの話も悲劇的な結末が多かったです。まだエイズが正しく認識される前で受難の時期だったと思います。
 『ニューヨーク・ニューヨーク』にもそうしたゲイの現実が、これでもかっ!というくらい描かれています。普通の穏やかな生活を望むふたりに対し、人生は過酷な現実を突きつけます。その荒波の中を、ふたりは常に自分らしく(その為に傷つけ合いもするけれど)、懸命に生きて行こうとします。とても胸が打たれました。
 2巻めにふたりのその後の生活も描かれていて、とても嬉しかったです。是非ご一読を!
(この漫画、腸閉塞の退院祝いに頂いたんですよ〜。Mねえさんっ! 本当にありがとう!!)

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花盛りの庭 (YOUNG YOUコミックス)

坂井 久仁江 / 集英社

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 私が持っているのはホーム社漫画文庫の『約束の家』を含めて1・2巻にまとめられたものです。
 これは厳密にはBLと言えないのですが、上記『ニューヨーク・ニューヨーク』と合わせて、人生の悲喜劇が詰まった傑作ですので、是非、お勧めします。
 ひとつの家族の三代に亘る物語ですが、親子である前に、ひとりの人間としての煩悩と、懊悩が描かれています。人間はこんなにも罪深く、そして愛しく哀しい生き物なのかと思いました。
 もう、ドロッドロッなんですけど壷でした。父と娘の物語『約束の家』がとても良いです。胸がちょっと苦しくなりました。家族って何なんだろうな〜と考えさせられます。是非どうぞ。

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嵐のあと (花音コミックス)

日高 ショーコ / 芳文社

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a0095010_2317522.jpg 最近の一押し、日高ショーコ先生のお話です。
 この方の作品は、くそ意地悪いゲイがた〜くさん登場するんですが、その典型みたいな主人公の恋物語です。作中の女性が「歪んでるね」って台詞を言う(主人公にではなく、もう一人出てくる捻くれ者に言う)のですが、ホント、み〜んな素直じゃないし歪んでるし可愛くない。それが恋をすると、こんなに狼狽して、こんなに可愛くなっちゃうのか〜と笑えます。
 男の人って、女の私から見るとすごく謎に感じる部分が多いのですが、その謎の部分をよく描けているように思います。
 一応18禁ですが、そんなにHはないので、初心者の方にもお勧めです。
 是非どうぞ!

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俎上の鯉は二度跳ねる (フラワーコミックスアルファ)

水城 せとな / 小学館

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a0095010_237934.jpg 以前ご紹介した『窮鼠はチーズの夢を見る』の続編(完結編)です。二人のその後ですが、ファンとしては堪らんものがありました…。いろいろ考えさせられました。
 よく「ゲイの男は女の出現には勝てない」という台詞は出てきますけど、実際に女とガチバトルしているものは少ないですよね。今回も今ヶ瀬、女相手に頑張ってますけど…(笑)。
 この気持ちは、ゲイでなくても分かるような気がします。でも、そこまで求めるのは…どうなんでしょうね。難しいと思うけどなぁ(何だか『草の花』の答えが貰えた気がしました)。
 タイトルがすごいです。突いてますよ〜素晴らしい! とにかく読んで、痺れてほしいです。
 こちらは完全18禁(期待通りで〜す♪)なので、ご注意ください。
 

 なかなか時間が取れなくて、今回は駆け足状態で済みません。
(書き直し…するかも)
 次回は、秋の読書週間あたりで…と思っています。
 9月は夏の疲れが出ますので、皆さまもお体ご自愛くださいませね。
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Commented by たなか at 2009-09-07 12:51 x
俎上の鯉、わたしも好きでしたー。
個人的には、今ヶ瀬よりも恭一の気持ちがわかるというか。
今ヶ瀬はもうほんまに、どつきたおしたいぐらい、
それは言っちゃ駄目ー、やっちゃ駄目ー、のてんこもりで。
恭一も言っていますけど、
こんなやつじゃなかったのに……みたいな。
これで今ヶ瀬も腹をくくってくれればいいんですけど、
どうなんですかね。最後のおまけを見る限りでは、
楽しそうですけど。
でもつくづく、今ヶ瀬は「女」なんだなーと思いました。(笑)
Commented by apodeco at 2009-09-07 21:38
たなかさん、ようこそ〜。コメントありがとうございます。
そうですよね(笑)夏生先輩じゃありませんが、
今ヶ瀬「くだらない女になりさがっちゃって…」ます。
私もかつて彼とほぼ同じ台詞を言ったことがあるので、
気持ちはよく分かります…(汗)。
引き替え、今回の恭一はすごく格好良かったですね〜。
男と付き合って男っぷりが上がった(?)感じです。
まあ、なんだかんだ言っても、バカップルですよね、この二人。
Commented by みっちゃん at 2009-09-25 22:39 x
いえいえ、お礼なんていいんですよ。
それであなたが元気になってくれれば…
最近、恩田陸の「ネバーランド」読んでみました。
年末に男子寮に残った4人の告白劇…
なかなか雰囲気があっておもしろかったので、是非一度ご拝読ください。
それでは、また…
Commented by apodeco at 2009-09-27 00:28
おお、お久しぶりです。連絡も差し上げず申し訳ないです。
何とか無事にやっております。みんなはお元気でしょうか?
ヤ〜ッホーとコミケに行ってきました。楽しかったです。
告白劇…にハマってます(笑)? 是非、読んでみますね。
この間「藍宇」を勧められました。これも読んでみようと思ってます。
映画→本がいいみたいですよ。ね〜さんも是非。
三次元に耐えられるかわかりませんが…。
Commented by やすみん at 2009-10-22 23:16 x
お久しぶりです。
お元気ですか。
吉田秋生さんの『カリフォルニア物語』は読みましたか。
言わずと知れた名作なんですが、かなり前の作品なんで、読んでいないかもーと思って。
ゲイは登場するけど、全然BLではないのですが、一条ゆかりさんの『デザイナー』と並んで、なんてすごい漫画なんだ!と衝撃を受けたおすすめ漫画です。
Commented by apodeco at 2009-10-25 22:16
おお、お久しぶりです。やすみんさんもお元気ですか?
知ってますよぉ『カリフォルニア物語』。でも全部読み切ってません。
吉田先生の漫画はどれもこれも、素晴らしいですよね。
一条先生もこれだけ長い間書き続けて、いつも時代に合った鋭い作品が多くて本当に感服でございます。
でも私的には、『9月のポピー』とか『雨のにおいのする街』とか、ちょー昔の漫画が可愛くて好きなんですけど…。
ゲイが登場するけど非BL漫画で超お勧めって作品は、私はもう樹なつみ先生の『マルチェロ物語』です。
やすみんさんは絶対読んでると思うけど。もう、これ以外無い!です。
Commented by やすみん at 2009-10-30 23:27 x
『マルチェロ物語』ですか。
樹なつみさんでゲイが出てくるなら、私は『パッション・パレード』です!
『マルチェロ…』で何がだめだったかというと、マルチェロの恋人になるあの子に魅力を感じなくて、ちょっと待てー!! と何度思ったか。
樹なつみさんの描く男性キャラって、殆どみんなウハウハものでカッコいいのに、女性キャラが物足りないっていうか…
蛍子とか悪女の方が魅力的で、何か、納得いかないことが度々あったなぁ。
話はホント、面白いから余計にジレンマが…!
あ、山田ユギさんの『夢を見るヒマもない』面白かったです。
BL興味ないけど、ひとつの話としてよくできているなぁと思いました。
『おひっこし』もおすすめです。
Commented by apodeco at 2009-11-01 14:06
う〜ん、確かに女性キャラについてはあまり好感はもてないかも。
嫌な女が多かったような。でもすごい気持ちは分かりましたけどね。
女ってどっかしらみんな同じような部分持っているし。
山田ユギ先生の作品は全て網羅の私ですから、当然『おひっこし』も持ってま〜す。
また読書感想やりますので。BL興味なしのやすみんさんの触手を動かす作品があったら嬉しいです。
Commented by やすみん at 2009-11-10 22:00 x
こんばんは。
持っていました。ゲイが主役の話。でもBLではなく、メインは料理。
おわかりですか。
よしながふみさんの『きのう何食べた?』です。
3巻も発売され、ここのところ毎夜のごとく、全ての巻を読み返しているのに、BLとかそういう発想と結びつかなかった。BLじゃないけど。
なぜなら、登場人物があまりに日常を淡々と生きているから。
ゲイでもノーマルでも、日常生活の根本は変わりないんだね~ なんて感心しました。この3巻で特に。
40歳になって、新しい相手を探すのが面倒だから、今の相手と絶対別れたくない!なので努力している主役と、だんなと一緒にいても別に楽しくもないけど、別れるのも一人になるのも面倒だから今の生活を続けているという主婦の会話!
うーん、すごく低温だけど深い!! 
Commented by apodeco at 2009-11-11 20:28
『きのう何食べた?』は1巻だけ持っています。
BLではないので、続きどうしようかな〜で止まってます。
あれは主役がゲイカップルっていうホームコメディ…?
笑っちゃうけどシリアスな話題もありますよね。
よしなが先生の漫画の台詞は、どきっ〜とくるのがありますね。
私は『こどもの体温』(非BL)とかも好きです。
ゲイもノーマルもそう大差ないと思いますよ(笑)
3巻まだ未読なので、是非確かめてみましょう。
by apodeco | 2009-08-30 22:52 | BL感想文 | Comments(10)